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猫神~の番外編です。
ほのぼのです。

注意、このルルはデレてます。




「すざく…」
 
枢木スザクは向き合っていた書類から声の方へと目を向ける。
そこにはスザクの愛してやまない猫神ことルルーシュが自分と同じ程の大きなうさぎのぬいぐるみを抱えドアの近くに立っていた。
その姿はパジャマ一枚といういくら暖房が効いている室内と言えど寒いに違いない格好で、その紫紺の瞳を紅く潤ませながらスザクを見上げていた。
スザクは慌ててルルーシュの元へ行き、その小さな身体を持ち上げ先程まで座っていたデスクに座り、ルルーシュを自身の膝に乗せた。
 
「どうしたの? ルルーシュ」
 
「スザク、いなかったから」
 
確かにルルーシュを寝かしつけた後、仕事に戻ってはいたが、まさかルルーシュが起きるとは思ってもいなかった。
 
「ごめんね。仕事がまだ片付いてなくて。一人にさせちゃったね」
 
そう言うと今にも零れ落ちそうな瞳にキスをし、涙を拭い、艶やかな髪を撫で、不安からか垂れ下がった耳の付近も撫でてやる。
すると擽ったそうに身を捩るもスザクの服をしっかりと掴み、ふるふると可愛らしく頭を振った。
 
「…」
 
「さぁ、寝ようか?」
 
ルルーシュに問いかける。
するとルルーシュは俯き、垂れ下がっていた尻尾でペシペシとスザクの腕を叩く。
それはよくルルーシュがよくやる仕草だ。
何が言いたいのか素早く読み取ったスザクは苦笑しながら机上の書類を端に避ける。
 
「僕ももう寝るよ。だから一緒に寝よう?」
 
「仕事はいいのか…?」
 
「あぁ、明日でも大丈夫だから」
 
「本当か?」
 
心配そうに見上げるルルーシュは本当に可愛くてスザクは抱きしめたい衝動に駆られるが理性で押しとどめ、ルルーシュの頭を一撫ですると、ルルーシュを抱き上げ、寝室へと向かう。
 
「大丈夫だよ。…たぶん」
 
「…」
 
ルルーシュはスザクの首にぎゅっと抱きつき、すりすりと身を寄せる。
スザクはその背を撫ぜながら、寝室のドアを開けた。
広い部屋にはキングサイズのベッドがあった。そのベッドはスザクからは似つかわないファンシーな状態になっている。
ルルーシュの持っているうさぎのぬいぐるみの他にくまなどのぬいぐるみが数個置かれていた。
それらベッドも含め全てはルルーシュが此処へ来てから購入したものだ。
それだけでスザクのルルーシュの可愛がり様がわかるというものだ。
しかもベッドに置かれているぬいぐるみの他にも沢山と言っていほどのものが別室にはある。
それはスザクが買ったものとたまに訪れるスザクの友からのプレゼントだ。
 
「ほら、眠いでしょ」
 
ルルーシュを横たわらせ、自身もその横へと身を横たえると、ルルーシュの頬をすっと撫ぜ、おやすみのキスを送る。
 
「…おやす、み……、…ざく」
 
起きているのに疲れていたのだろう、ベッドに横になると直ぐにうとうととし始め、直ぐに眠りに入るルルーシュ。
その様子を見てスザクはくすりと笑い、自身も眠るべく瞳を閉じた。
 
 
 
 
 
【終】
 
 

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