君が僕の前から居なくなってから１０年

君の望んだ明日という日は来ただろうか…


君から託された大切なもの


僕は守れたかな？





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ゼロレクイエムと呼ばれる日からちょうど１０年。

この日、日本中が大いに賑わっていた。

多くのメディアと多くの国賓の集まる中行われる祝事。
悪虐皇帝ルルーシュの伐たれたその日を忘れないように、皮肉にもアッシュフォード学園にて行われた。
それにはもちろん黒の騎士団もそして復活したとされるゼロも参加していた。

「皆さん、本日はお集まり頂きまことに有難うございます。私たちはあの日の悲しい出来事を忘れないためにも…」
そしてそれは元第１００代ブリタニア皇帝ことナナリー・ヴィ・ブリタニアの弁から始まった。

ナナリー、神楽耶、日本首相の扇へと話が渡ったその時であった。

「裏切り者の扇！」

「虐殺女帝！」

突如沸き上がる怒声に何が起こったかわからない場内。
だがいち早く動いたのはゼロであった。

「やめろ！」

三人の前に立ち塞がり声を張り上げる。
だがそれで収まる訳がなく、どこからともなくゴミやら何やらが投げ込まれる事態にまでなる。
一応黒の騎士団が見張りに付いているとは言え、相手は一般人。ゼロの指示もなく動いていいものか迷っているようだ。
それもそうだ。これまで１０年とういう月日ここまでの暴動が不思議となかったのだから…。

何故。何故今なのか。

皆の頭の中はそればかりであろう。

「お前もだ！裏切りの騎士！！」


ーーーパーンッ


銃声の音とともに崩れ落ちるその人。

「「ゼロ！」」

「…何故？」
 

一発目の銃声はゼロへそしてナナリーたちへと。

ゼロはもちろん避け、二発目以降は庇うように動く。

国賓たちに傷ひとつたりともつける訳にはいかないからだ。

そしてその中でただ一人泣き崩れる女性。
ナナリーだ。

「嫌です！お兄様まで失って貴方まで！」

「…君には、やるべき…こと、が、あ…る……っ」

ゼロの頭を抱え込むように抱き寄せ子供が駄々をこねるように被りを振る様は少女のようだ。
銃を放った犯人は直ぐさま取り押さえられ、暴動も神楽耶の機転で押さえられているが、現在この状況は全て世界中に流れている。
犯人たちが何を以って何を為したかったのかわからないが非常に拙い事態には変わらない。

ーピシッ


ゼロの仮面に数発の内の一つでも当たっていたのだろうヒビが入り二つ割れる。　

そこから現れたのは昔と変わらない茶髪と碧眼であった。
久しぶりに枢木スザクが見たのものは眩しいばかりの光と愛おしいと思う色に似た、だけれどけして異なる瞳であった。





『生きろ』

『生きろ』『生きろ』『生きろ』

『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』

『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』
『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』
『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』『生きろ』





あぁ…


今になって君の声が聞こえるよ



end