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一期ネタ。
以前書いたものです。
ルル誕にはベタベタに甘いシュナルルが書きたいな。
お前が
『貴方が』
俺を
『僕を』
主としか
『騎士としか』
―思っていなくても…
【隠せぬ想い】
その日、スザクのユーフェミアの騎士の祝いの席で聞こえた言葉。
『婚約者』
ルルーシュはその聞こえてきた言葉に何故か心が痛んだ。
キシリと音を立てた心をひた隠し、青年の…自身の騎士であるロイドに背を向け、俯くルルーシュ。
その様子に気付いたスザクが、声をかけてきたが今のルルーシュには何も聞こえない。
「どうしたの? ルルーシュ」
「…」
そんなルルーシュに眉を寄せたスザクが気遣うように肩に手をかける。
ビクリと震える体。
「ぁ…、何だ?」
「何だはこっちの台詞だよ。どうしたのさ急に」
「…なんでもない」
「そう?」
痛む胸を押さえ、言い聞かせる。
(あいつは騎士だ。俺にとやかく言う権利は…ない。黙っていられたからって何だというんだ)
「ちょっと席を外す」
スザクにそう言うとその場を去るルルーシュ。
そんなルルーシュの後を追おうと思ったスザクだが、自分の上司が来ている今、ここを離れる訳には行かない。
何か大事な用なのかも、と思いスザクがロイドを振り返った。
* * *
自分の部下の隣にいるルルーシュ殿下。
親しげな二人の様子にに苛立ちを覚える。
僕の殿下なのに。
「ス~ザ~ク~く~ん。今の…君のお友達ぃ?」
「えぇ…幼馴染で…。でもなんか急に具合悪くなったみたいで…」
心配そうなスザクに自分でも自然と目が据わるがわかる。
どす黒く渦巻く気持ちを押さえ込み、いつもの食えない笑みを浮かべ、スザクを見る。
「そう…。あはっ、じゃあ僕が見てきてあげるよぉ~。これでも医師免許持ってるからね~」
「そうですか?! 宜しくお願いします!」
(君に宜しく言われる謂れなんて、どこにもないよ。僕が殿下の心配するのは当然のことなんだから)
「でもミレイさん…いいんですか?」
「ん~? 別にいいよぉ。だって親に言われて適当に決めた婚約だからねぇ。僕には僕の想う人が…おっとこれは君には関係ないか。じゃあ行ってくるからぁ~v」
そう言うとルルーシュの後を追う。
スザクなど見向きもせず。
ここへ来た本当の理由も忘れ、ただひたすらにルルーシュを想う。
* * *
ルルーシュは会場を出て少し歩いたところにある窓辺にいた。
「殿下~v」
ロイドが呼びかけるとルルーシュはビクリを体を震わせる。
そして堅い声で「何だ」と応える。
「枢木准尉から殿下が具合悪いって聞いて飛んできましたぁ~」
「余計なお世話を…」
スザクに向け小さく罵ると、普段通りの『ロイドの主』という表情を張り付け、ロイドを振り返る。
「心配には及ばない。人ごみに酔っただけだ」
「そうですかぁ? そんな顔じゃありませんけど」
ロイドが近寄りルルーシュへと跪く。
そしてその手を取り、下から見上げる。
「そんなことよりっ、ミレイ会長はいいのか?」
「どうでもいい、と言ったら?」
「仮にも『婚約者』だろう!? お前は確かに俺の騎士だが、お前の自由まで奪う気はない。 今すぐ戻れ!」
パシッと手を振り払い肩を震わせ怒鳴るルルーシュにロイドは立ち上がり、ルルーシュの腕を掴む。
「殿下?」
「離せ!」
「僕には殿下以外のことは本当にどうでもいいんです」
「ッ」
後ろを向くルルーシュの肩を掴むと振り返らせ、ロイドは衝動のままに抱き締める。
「殿下が僕の全て。殿下が僕を要らないというなら、この命なんていらない。いっそ殺して下さい」
「…」
「ルルーシュ様…」
「ッ、もういい! わかった、わかったから…」
ロイドの腕の中、ルルーシュは唇をかみ締める。
胸の痛みの理由がわかった。
会長に、ロイドに『主従という関係もなしに一緒にいれる存在』に自分は嫉妬していたのだと。
わかってもどうにもならないこともある。
ルルーシュは一度目を閉じ、いつもの通りに戻るとロイドを突き放し言い放つ。
「俺がいつお前を要らないなんて言った。お前は俺の騎士だ。そうだろう?」
「はいv 貴方は僕の…唯一の主です」
そう
今はそれでいい
互いの『唯一』の存在
でもいつかは…―
【終】
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