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後編です。
このシュナ様は少し黒めですね(当社比)
たなぼたはロイドさん。

そんな感じの話。






  

沈黙を破ったのはロイド。

 

「これも命令なんで、許してくださいねぇ~」

 

「ッ…ぁ!」

 

「あぁ、あの人も本当趣味が悪い」

 

そう言いながら、ルルーシュの咽頭を締め付ける布を外す。

 

「げほげほっ…はぁ、はぁぁ」

 

「大丈夫ですかぁ~?」

 

「ぉ…まえ…」

 

まだ喉が締め付けられてるようで上手く声が出ない。ルルーシュは息をするだけで精一杯で、ロイドの気配には気付いていなかった。

ロイドは跪きルルーシュの勃ち上がったそれを恭しく手にすると、ちゅっと口付け、そして口に含む。その感触にルルーシュはビクリと震え喘ぐ。

 

「ぁあっ! ん、は…ッ」

 

滴る蜜を零すことなく掬い上げ、舐め上げる。ルルーシュの身体は甘く蕩けるようでロイドは夢中になる。

 

「殿下…」

 

「はっ、もぉ…! だめぇ…ッ」

 

シュナイゼルに嬲られていたためか、達するのも早く、思わずロイドの口内に出してしまうが、ロイドはそれを零すことなく飲み下した。それは甘露のように甘く、ロイドは陶酔する。だがそんな気持ちも隠し、いつものように振舞う。

 

「殿下ぁ~、早すぎますよぉ~」

 

揶揄されたルルーシュは紅く頬を染めるが、そんなことを思う間もなく、今度はシュナイゼルによって付けられた傷にちりりとした痛みが走る。

ロイドは滴るルルーシュの血を舐め取り、慰めるがごとく傷口に舌を這わせる。出来るだけ痛みを感じさせないように、けれど血さえも甘いルルーシュの身体に夢中のあまり、抉るように傷口を開いていく。

 

「ぃッ、ぁ! ぃたゃめ、ろ」

 

「あはっv そんなこと言って殿下も感じてるみたいじゃないですかぁ~」

 

萎えたとばかりに思っていたルルーシュ自身は本人の意識と関係なく熱を持つ。

 

「本当に今回ばかりはシュナイゼル殿下に感謝かなぁ。何か嫌だけど」

 

「ぉまえ…ッ!」

 

「あははっ、でも本当に…。とにかくとっとと終わらせちゃいましょ! シュナイゼル殿下が戻らないうちに」

 

ロイドはそう言うとルルーシュの腰に手を回し、引き寄せる。そして後孔へと指を這わせ、一本、二本と差し入れる。ルルーシュから溢れ出る蜜で濡れていたそこはなんなくそれを受け入れ、尚且つ、慣らされた身体はもっとと欲する。ロイドは差し入れた指の隙間から舌を差し入れぐちゃぐちゃと掻き回す。

 

「ぁあッ! ぁん…はっ、ろ…ぃど…?」

 

「はぃ~v どうされましたぁ~?」

 

「…も、っ…と」

 

ルルーシュは見えない相手に懇願する自分に呆れながら、それでも止められない欲求に素直に為り始める。

  

 どこかで感じていたのかも知れない。今後、この人間とは深く付き合っていくと。

 

「本当に貴方は…。でももう大丈夫ですか?」

 

「…ぃい! だ、から…」

 

可愛らしい物言いにロイドはそのアイスブルーの瞳を細めながらにこりと笑うと、差し入れていた指を一気に引き抜き、大きくなったモノを取り出し、ぱくぱくと口をひろげるルルーシュの後孔へと押し付ける。そして欲望のまま押し進めた。

 

「あぁぁぁッ!!

 

「くっ…」 

 

ルルーシュの締め付けに、ロイドは一瞬イきそうになるが堪え一息吐くと、ルルーシュを見る。流石に上体と腕を戒められた上体は苦しげでロイドはそれを解き、ルルーシュの濡れ羽色の髪をそっと梳く。

 

「…殿下」

 

戒められていた腕が外されるとルルーシュは手探りにロイドへと触れ、顔に指をやり、その輪郭をなぞる。まるでどんな人物かを見定めるかのように触れてゆく。

ロイドはルルーシュのしたいようにさせ、むしろそれに喜びを覚える。

満足ゆくまで触れたルルーシュは最期にロイドの髪を梳くとそのまま腕を首へと回し、続きをねだる。

 

「ロイド…ッ」

 

蝶が蜜に誘われるがままロイドはルルーシュに夢中になった。自由な口唇を奪い貪り、その身体を蹂躙した。

ロイドが堪えられなく頃にはルルーシュには半分意識は無く、閉じられない口端からはだらしなく唾液が垂れ、ロイドの揺さぶりにされるがままであった。

 

「ぁ、あぁ! ふっ、んぁ、も…ぁんッ」

 

「殿下…ルルーシュ様」

 

「はッ、ぁぁああああッ!!

 

全てを持っていかれるかのような締め付けに流石のロイドもルルーシュの最奥を突き上げ、その心地よいルルーシュの身体の奥底へと自らを刻み付けるが如く、その熱を放出する。

ルルーシュはその熱いモノを受けると、ぐったりと意識を無くした。

ロイドは自らを引き抜くと、涙で濡れた目隠しを取り去り、傍へと跪くと、ルルーシュの紅い跡の残る痛々しい手を取り、手の甲へとそっと口付ける。 

  

 

 ルルーシュ様

 

 

 これからは私が貴方をお守りします

 

 

 

  …僕の皇子様

 

 

 

* * *

 

 

 

それから少ししてシュナイゼルが戻り、部屋の様子を見るとくすりと笑う。

 

「どうだった? ルルーシュは」

 

「いやぁ~、殿下が御執心なのがわかりました~」

 

「ふふっ、で、この子の騎士にはなってくれる気になったのかい?」

 

「わかりましたよぉ~」

 

「それは良かった。一応、この子には信用出来る者に付いててもらいたいからね」

 

「僕ってそんなに信用ありますかぁ?」

 

「そこら辺の人間よりずっとね」

 

「それはそれは…」

 

ロイドは肩をすくめる。

シュナイゼルはぐったりと椅子に座るルルーシュの髪を弄り、それに満足そうに微笑む。

ロイドは一瞬、その顔からいつも笑みを消したが直ぐに元に戻り、シュナイゼルに向け「僕はこれからランスロットの調整があるので戻りますよぉ?」と言うとさっさとその部屋を辞した。

その胸にある想いをひた隠しながら。

そして残されたシュナイゼルとルルーシュ。シュナイゼルは愛おしそうにルルーシュを眺めた後、そっとその体を持ち上げる。軽い体はなんなくその腕に収まり、シュナイゼルは口端を上げ、ロイドの去った扉を見つめた。その感情の見えない瞳で。

 

 

 

いくらルルーシュ自身が望もうとも

 

 

 

 もう逃がさない

 

 

 

 

 やっと戻ってきた私の玩具―――

 

 

 

 

【END】

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