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一期の頃に書いたものです。
なので矛盾などありますが、どぞ。
黒の騎士団に皇族バレネタです。
その日、黒の騎士団のアジトに珍客とも言うべき人物がやってきた。
その人物はどこかで見たことのあるような騎士服の色違いに大きな眼鏡をかけた、ブリタニア軍人。
それにまず反応したのはゼロの親衛隊ともいうべきカレン達。
「おい！ お前、何処の者だ？！」
「答えなければ殺す！」
「あ～、こわいこわい。どうせ答えても殺すつもりなんでしょう～？」
にこにこと食えない笑みでそう言う青年に周りも色めき立つ。
「ゼロ～出てきて下さいぃ～」
青年は声を張り上げ、奥に居るであろうゼロへと呼びかける。
だが出てきたのはラクシャータ。
「あら、プリン伯爵、今日はどうしたのかしらぁ～」
煙管を振り回しながら腕を組んで、近くの壁へと寄りかかる。
知己の相手に青年は一瞬、嫌な顔をするが、また普段の笑みを浮かべるとゼロを呼べと言う。
「ん～、いくらプリン伯爵のお願いでもね～」
「じゃぁ～、実力行使で…」
言い終わらないうちに青年はカレンの背後に立ち、腰に下げていた剣を首へと当てる。
「あまりこういうことは得意じゃないんですけどねぇ～、僕は」
「なっ」
愕然とするカレンに、カレンを人質に取られたメンバーも青年に手が出せなくなった。
と、そこへ…。
「何事だ、騒々しい！」
外の喧騒にゼロが姿を現した。
「あぁ～、やっぱり、僕の殿下だ！」
ゼロの姿に青年は嬉しそうに微笑むとカレンを放ってゼロの元へ駆けつける。
「「「ゼロ！」」」
「ゼロ！ 危険です！ 逃げてください！」
カレンたちの必死の弁も空しく、青年はゼロの傍へ。
そしてゼロの前へと跪く。
それに黒の騎士団メンバーは驚くが、そんな周りも目に入らぬとばかりに、青年はゼロの手を取る。
「誰だ」
「お忘れですか。僕…私です、ロイドです」
「ロイド…ロイド・アスプルンドか？」
「えぇ！」
「ブリタニアの伯爵ともあろう者が何の用だ」
「私を貴方の騎士に」
「馬鹿なことを」
「馬鹿なことではありません。私は貴方がまだ幼いときあの宮でお会いした時、感じたのです！ 貴方が僕の主だと！ 殿下、どうか貴方の騎士に…」
二人のやりとりに黒の騎士団メンバーは騒然とする。
何故なら、ゼロが暗に皇族だとその青年が言っているからだ。
「ふん、シュナイゼルの命令か？」
「いいえ！ これは僕の意志です」
「信じると思っているのか」
「いいえ。だから貴方が決めてください。私を殺すか生かすか」
そう言い、手にしていた剣をゼロへと手渡す。
「そうか」
―ヒュッ
ゼロは振りかぶるとあと数mmというところで剣を止める。
その間もロイドはゼロから一時も目を離さない。
「いいのか？ ブリタニアを裏切ることになるんだぞ」
「はぃ～ｖ」
ゼロの問いにロイドは嬉しげに立ち上がるとゼロに抱きつき、そっと囁く。
『ルルーシュ様…これでいいですか？』
ラクシャータは忌々しげな表情をし、カレンはゼロに抱きつくロイドを睨み、他の黒の騎士団はゼロが皇族であることに呆然とする。
「では、改めて…」
ロイドは跪き、そしてゼロ、否、ルルーシュの手をそっと取り口付ける。
ルルーシュはそのロイドの頬を撫で、くすりと笑うと背を向け奥へと。
ロイドもまたその後ろを追う。
殿下
やっと貴方の元に来れました
長かったですよ、この数ヶ月…
【終】
実は元々は出会ってた二人がロイドを黒の騎士団に入れやすくするためのお芝居だったり。あとはさり気ない皇族バレ。
ラクシャータはなんだか気付いたぽい感じで。他のメンバーはあの後慌しかったことでしょう。特にカレンが（笑）
[6回]
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