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昔の作品up。
シュナルル更新が続いたので今回はロイルルです。
以前の私は相当、ロイド騎士ネタが好きだった模様・・・。
今も好きですけどね。



僕はね…あまり物事に執着しないんだ。
人間関係もそうだし、ナイトメアの研究ですら、正直なところ執着したりしていない。

そんな僕にも唯一、執着している方がいる。
いや…執着なんて言葉では言い表せないほど依存していて…
あの方のために自分は生まれてきたと言い切れるほどの人。

そんな彼に最近、害虫が寄ってきいてね…。
害虫は彼の害になる前に駆除しないと。

たとえその害虫が、僕のランスロットに必要なパーツだとしても…。
僕は躊躇いもなく害虫に銃口を向けることができる。

貴方のためになるのなら…

【運命をともに】

「ロイドさん…、どういうつもりですか…」
「見てわからない?言っとくけど、この銃は本物だし、僕も正気だよ」
「だったら何故…」
「僕の殿下に手を出した君が悪いんだよ…」
「殿下…?」

壁際に追い詰められ、ロイドに銃口を向けられたスザクは困惑した顔をする。
おそらく、スザクの中では『殿下=シュナイゼル』なんだろう。
ロイドは嘲るような笑みを浮かべながら言う。

「ルルーシュ殿下のことだよ…」
「えっ…なんで…」
「何故僕が、ルルーシュ殿下が皇族だって知ってるのか?って言いたそうだね…」
「……」
「君がユーフェミア皇女の騎士であるように、僕もルルーシュ殿下の騎士なんだよ」
「ロイドさんが…ルルーシュの騎士……」

スザクは目を見開き驚いた表情で呆然と呟く。
そんなスザクに鋭い視線を向けた。

「その僕の大事な殿下に君は何をした?」
「えっ…あっ……」

ロイドの言葉に何かを思い出したのか、青ざめ俯く。

「ルルーシュ殿下の首筋にある赤い痕…、あれは君の仕業でしょ」
「……」
「それから、君の頬にあるひっかき傷はルルーシュ殿下が付けたもの…」
「……」
「未遂…だったらしいけど、関係ないよ。僕の殿下に手を出したんだ。それ相応の報いを受けてもらう」

――パンッ

躊躇することなく銃の引き金を引くロイド。
銃口から出た銃弾はスザクの顔の真横の壁に埋まった。

「ロ、ロイドさんっ!」
「言い訳なら聞かないよ。……君は、ランスロットにとって良いパーツだったんだけどね」

――パンッ

「……っ!」

次の銃弾はスザクの腕に埋まる。
スザクは苦痛に顔を歪め、血が流れる腕を反対の手で抑えた。
そんなスザクの姿を見ながら、表情を変えず再び引き金を引こうとした瞬間、

「ロイドッ!!」

背後から聞こえた声に振り返ると、こちらに駆け寄ってくるルルーシュの姿があった。
ロイドの表情が剣呑なものから、嬉しそうなものに変わった。
しかし、ロイドの前に来たルルーシュは手を振り上げ、

――バシッ

頬を打たれ、ロイドは呆然とルルーシュを見つめる。

「殿下…」
「誰がこんなことをしろと言った」

低い声音でロイドを責めるルルーシュ。

「ですが!!」
「あの件については、お前は口出しするなと言ったはずだ。俺とスザクの問題だと…」
「……」

ルルーシュの言葉に黙り込んだロイドを放置し、スザクのもとへ駆け寄った。
負傷した腕を見ると、ハンカチを取り出し、応急処置を施す。

「スザク、大丈夫か?」
「ルルーシュ…、ロイドさんは本物に君の……」
「あぁ。俺の騎士だ」
「じゃあ、この前言っていたルルーシュの好きな人って…」
「……」

ルルーシュは何も言わなかったが、その目が語っていた。

「そう…なんだ…」
「悪い、スザク」
「ううん…。僕の方もあんなことしてごめん…」
「気にするな」

ルルーシュの言葉に、切なげに笑ったスザクはその場を去る。
スザクとすれ違う瞬間ロイドは低い声で忠告した。

「今回は殿下に免じて許してあげるけど、次はないよ」
「大丈夫ですよ。もう…次はありませんから」

落ち込んだようなスザクの声に、ひとまず安堵した。

スザクの姿が見えなくなると、ロイドはルルーシュを抱きしめた。
そして縋りつくように懇願する。

「殿下…。誰にも触れさせず、僕だけを見て僕だけを愛してください」
「無理だな」

ロイドの切なげな願いをバッサリと切り捨てる。

「誰にも触れず、お前だけを見てるなんてできるわけないだろ。それに、俺はナナリーだって愛している」
「殿下…」
「だけど、お前と共になら死んでやる」
「えっ…」
「お前の命を俺が預かる代わりに、俺の命はお前に預ける。死ぬときは共に…。その約束ならしてやる」
「あはvルルーシュ殿下」

ルルーシュの言葉が嬉しくて、強く抱き締める。

僕の命は貴方が預かり
貴方の命は僕が預かる
死ぬときは共に…

なんて甘美な約束なのだろう。
貴方と運命を共にすること…。
それは僕にとって至上の喜びなのだから…。

――END
 

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